RTX30XXシリーズ サーマルパッドの交換の備忘録。
こんにちは、kintamakayuiです。
1.はじめに
自身への備忘録を兼ね、RTX30シリーズのサーマルパッドの交換方法を残したいと思います。
2.この記事の目的
・ヒートシンク部のサーマルパッドの交換をスムーズに行えるようにする。
・メモリ及びGPUコア温度を抑制し、基盤及びファンの寿命を延長する。
3.必要なもの
・グラフィックボード
言わずもがな
・キッチンペーパー、無水エタノール
基盤とヒートシンク拭いたりするのであると便利。消毒用のウェットティッシュは水結構入ってるので、非推奨(らしい)
・エアダスター、ピンセット
別になくても大丈夫だけどあると便利
・サーマルパッド
Thermalright製のextreme odysseyを使用します。
サイズについてですが、120×120mmを買うことを推奨します。
厚さ1mm 0.5mmを1枚ずつ、RTX3090をお使いの方は2mmがさらに必要です。
・グリス(と塗布用ヘラ)
GPUダイのグリスを一度ふき取るので塗りなおしに必要です。
サーマルパッド貼ったあと微妙な隙間埋めにも使用するので、odysseyと近い性能のものを推奨します。個人的にはThermal Grizzly Kryonautがおすすめです。
・折る刃式カッターナイフ
パッドの切り出しに使います。載せたりめくったりにも使うので、錆びてないのを使いましょう。
・ドライバー
解体に使います。プラスは0番と1番、基盤ファンコネクタがクソ硬いのでマイナスもあると便利です。
・枕
基盤のファンコネクタがたまにマジでありえん硬くて両方外すのが困難な場合があります。無理矢理両方外すのも心が折れるので、片方だけ外して、基盤を立てかけて残りの作業を行います。そんなときに役立ちます。
4.解剖動画の選定
まずはyoutubeで動画検索です。だいたい 人柱 先人が動画を上げているので、お手持ちのグラボの名前 +thermal pad とか disassemblyで検索かけると出てきます。
穴が開くほど見ましょう。ここでどれだけ予習できるかですべてが決まります。
5.交換前の温度確認
温度確認はGPU-Zがおすすめです。
自分の施工前はグラボに300W突っ込んでこれくらいでした。紫枠で囲った部分のGPUはコア温度、MEMORYはVRAM温度、Hotspotは回路中で一番高い温度を表示します。負荷中はVRAM>Hotspot>GPUの順に温度が高くなります。
CLOCK、BOARD POWER、FAN SPEEDを統一できてないので参考程度にお願いします。
6.サーマルパッドの施工
解体はだいたい予習した動画通りにやるだけですが、いくつか留意点を。
・グラボにもよるのですが、ヒートシンク側にパッドサイズがガイディングされてる時があるので、基盤ではなくヒートシンク側にパッドを置いてくことをお勧めします。
・厚さはVRAM部は1.5mm、他は1mmが適している場合が多いです。odysseyはデフォルトでついているものよりも大抵の場合硬いため、置いたときの引き延ばし、圧着されたときの押し延ばしがなく、結果的にほかの熱源とヒートシンク間に隙間ができてHotSpotになることがあります。できた隙間はヒートシンクとパッド間にグリスを盛って埋めます。
・3090の基盤バックプレート間のVRAMは2mmが適していることが多いようです。
7.交換後の温度確認
1回目の交換後の温度確認です。300W以上入れた状態で、GPUとVRAMは温度低下しているのにHotSpot温度が高いままです。この後VRAM温度が上がる前に回路がオーバーヒートして強制停止しました。厚さ選定ミス、貼り方が甘いなどの理由で、電源回路がうまくヒートシンクに接触してないとこのような状況になります。
厚さ調整して2回目。VRAM温度、Hotspotも抑制されています。FAN SPEEDが揃ってないのはごめんなさい。
8.終わりに
一言だけ、分解は自己責任でお願いします。